切ない状況説明文24題 (13〜18) 13・近くにいるよりも遠くの君が愛おしく感じる(藍一) 色の無いこの世界で君の橙に煌く髪色がとても恋しいよ。 離れていればそれだけ思いは募るものだ。 君の頬はどんな色に染まっていただろう 君の瞳にはどんな色が移りこんでいるだろう 君のてのひらはどんな色の血で濡れているだろう? 何よりも綺麗な君の全てが私は今どうしようもなく見たいんだ。 ああ、 そして何よりも見たいのは、君の一番綺麗な表情。 死に顔が最も美しいと思うのだけれど。 さて、どうだろうね? 考えるだけでぞくぞくするよ。 早く君に会いたいね。 14・たとえ、何を犠牲にしても(グリ一) オレが、アイツといるために犠牲にしたもの。 破面としての居場所。bUの地位。 虚圏の部屋。死神を殺す快楽。何かプライドみたいなモン。 そうしてやっと手に入れたのは、その華奢な手に口付ける許し。 んで、次は何を棄てたらその唇に触れられる? もう棄てるモンが残ってねぇよ。 15・どれほどの痛みを抱えているかなんて、気づきもしなかった(コン→一←りりん) アンタは馬鹿よね。 ほんとはすごく心配なくせに。 ほんとはものすごく大切なくせに。 それなら肩でも腰でもひっついて、ずっと傍にいればいいのよ。アタシみたいに! …、それでも一護の器だけ護って待ってるのがイイなんて、ちょっとおかしいんじゃないの!? そんな、声で、一護の名前を呼ぶくせに。 本当は、器だけじゃなくて、もっと色んなものを、アンタは――― …アタシ、アンタがすごくきらいよ。 16・もどかしいのはきっと、躯が荊に絡まっているから(砕一) あれの顔を見ると、何も言えなくなってしまう。 ぐっと喉が詰まって、胸が詰まって、出来る事は顔を顰める事のみに限られる。 …怖い女だと、可愛くない女だと、思われているのでは。 そんな、ふと過ぎった考えに足元が崩れていくような感覚が襲うのは最早気のせいとは言いがたい。 ならば私がすべき事は。夜一様にお聞きしたら、ただ声を掛け笑えばいいのだと。 そんな馬鹿な。それしきの事で。…それしきの、こと。 なのに。 何故だ、何故足が動かないのだ! もしやあれは縛道が使えるのか!!? 動けぬ私の目の前を、ただ過ぎていく、橙。 17・二人、同じモノを見ているようでベクトルが違っていた(日一) なぁ一護、お前が見ていたのは俺ではなかったんだな。 その滾るような眼差しも、その細く暖かな指が触れるのも。 名前を呼ぶことすらも。 何も、かも。 どれだけその熱に暖められても。 天高く燃える太陽にこの手が届く事はない。 全てはただ、一方的な恩恵。 ならばいっその事、凍らせてしまおうか? この手に堕ちて来る凍てついた太陽。 もう、光ることはないけれど。 18・君が欠けただけで、世界は壊れてしまう(卯一) 私にも治せないものはあります。 だからどうか、大事になさってくださいね。 何よりも大切な、貴方という存在を。 貴方の傷を癒せない時、きっと私は私の心も治せないのでしょうから。 貴方のいない世界は修復不可能。 がらがらと音を立てただ崩れ行くのみ。 |
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